お盆 帰省 出費 シニア・お盆に子や孫を迎える側の本音|交通費・お盆玉、いくら包むのが正解?

お盆に子や孫を迎える側の交通費とお盆玉の相場 老後のお金

お盆が近づくと、あちこちで「帰省費用を抑える方法」といった記事を目にします。新幹線の早割、渋滞を避けるコツ、手土産の相場。どれも役に立つ情報ですが、読んでいて、ふと思うことがあります。「これ、全部『帰省する側』の話やな」と。世の中の情報の多くは、実家に帰る子育て世代を想定して書かれています。

正直に言うと、私自身がこの時期、一番気にかけているのは、帰省費用ではありません。香典やお供え物、手土産をいくら用意すればいいのか。むしろ「迎える側」としての出費のほうが、頭を悩ませます。同じように感じている50代・60代の方、多いのではないでしょうか。今日は、あまり語られることのない「迎える側」のお盆の出費について、一緒に整理してみたいと思います。

知らないうちに、こんなに負担しています

まず、知っておいてほしい調査結果があります。子育てを終え、孫の顔を楽しみに待つ世代にとって、お盆は嬉しい季節であると同時に、財布の紐がついつい緩みがちな季節でもあります。55歳から74歳を対象にしたある銀行の調査によれば、帰省してくる子や孫がいると答えた人のうち、44.4%が「帰省にかかる交通費を負担している」と回答しています。その平均負担額は、2万9,700円。しかも、交通費以外にも、子や孫の帰省時に使う予算として、平均4万3,700円がかかっているという結果でした。

合わせると、7万円を超える出費になる計算です。しかも、この調査では女性のほうが負担額が大きい傾向も見られました。「かわいい孫のためなら」という気持ちは、本当によくわかります。ですが、これだけの金額が、当たり前のように毎年出ていっているとしたら、一度立ち止まって考えてみる価値はあると思います。まずは「自分だけが負担に感じているわけではない」ということを、知っておいてください。特に夏のお盆は、レジャーや旅行に出かける機会が多い時期と重なるため、年末年始の帰省よりも、年金や貯蓄で暮らすシニア世代にとっては負担が大きくなりやすい、という指摘もあります。

お盆玉、いくら包むのが正解?

近年、少しずつ広まってきているのが「お盆玉」という習慣です。お正月の「お年玉」のお盆版で、帰省してきた孫や親戚の子どもに、お小遣いを渡すというものです。

調査によれば、この「お盆玉」という言葉の認知度は41.5%まで上昇し、実際に今年あげる予定と答えた人は43.2%。平均の予定額は6,100円で、関西の平均もほぼ同じ6,100円でした。

ここで、ぜひお伝えしたいことがあります。金融機関などの解説記事を見ても、一貫して強調されているのは「必ず渡さなければならないものではない」ということです。渡す場合も、無理のない金額で十分。現金にこだわらず、お菓子やちょっとしたプレゼントで代用してもかまいません。「お盆玉」はもともと、「かわいい孫に喜んでほしい」という純粋な気持ちから生まれた習慣です。義務感で無理をする必要は、まったくないのです。

また、孫が複数いる場合や、親戚の子ども全員に渡すとなると、金額はあっという間に膨らんでしまいます。事前に「一人あたりいくらまで」と自分の中でルールを決めておくと、その場の雰囲気に流されて予定外の出費をすることを防げます。金額の多い少ないより、渡すという行為そのものに気持ちがこもっていれば、十分に伝わるものです。

親戚付き合いの相場、知っておくと安心です

もう一つ、迎える側というより、こちらから親戚宅へ伺うときにも役立つ、相場の知識を整理しておきます。

通常のお盆に実家や親戚宅を訪問する場合、手土産の目安はおよそ2,000円から5,000円程度です。仏壇にお供えする御仏前も、同じく3,000円から5,000円程度が一般的な相場とされています。帰省先に何人集まるかによって、必要な個数やボリュームも変わってくるので、事前にある程度の人数を把握しておくと、無駄なく準備できます。

ただし、ここで一つ注意していただきたいことがあります。もし故人が亡くなって初めて迎える「新盆(初盆)」の法要に招かれた場合は、相場がまったく変わります。香典やお供え物は、それぞれ5,000円から1万円程度、近しい親族であれば1万円から3万円程度が目安になり、法要後の会食に出席する場合は、さらに上乗せするのが慣例です。通常のお盆と新盆では相場が大きく異なるので、混同しないよう気をつけてください。迷ったときは、施主や年長の親族に確認するのが一番確実です。

手土産についても、一つ心得ておきたいことがあります。多くの親戚が集まる場では、つい見栄を張って高価なものを選びたくなりますが、あまり高額な品を持参すると、かえって相手に気を使わせてしまうことがあります。予算の範囲内で、集まる人数に見合った、日持ちのする品を選ぶのが、双方にとって無理のない選び方です。

見栄を張らなくていい。工夫の余地はあります

「迎える側」としての出費、そして親戚付き合いの出費、どちらにも共通して言えるのは、見栄を張る必要はない、ということです。いくつか、無理のない工夫を紹介します。

子や孫の交通費を負担する場合も、全額でなく一部でかまいません。「新幹線代のうち、半分だけ出すね」といった形で、無理のない範囲を伝えておくと、お互いに気持ちよく過ごせます。お盆玉も、現金の代わりに、一緒に出かけて好きなものを買ってあげる、という形にすれば、金額にとらわれず、思い出にも残ります。子ども自身も、モノとして手元に残るほうが、記憶に残りやすいという声もよく聞きます。

親戚が多く集まる場では、手土産が重なってしまうこともよくあります。事前にLINEなどの家族間の連絡手段で、「今年は誰が何を持っていくか」を軽く相談しておくだけで、無駄な出費や気まずさを防げます。一人あたりの負担額を決めて分担する家庭も増えているようです。

お盆の出費は、こうした細やかな工夫の積み重ねで、無理なく抑えることができます。一つひとつは小さな金額でも、毎年繰り返される出費だからこそ、少しの工夫が数年後には大きな差になります。日々の固定費の見直しについては、以前の記事「スーパーの値上げが止まらない|食費を削らずに固定費を減らす62歳の方法」でも詳しくお伝えしていますので、あわせて読んでいただくと、お盆以外の場面でも役立つはずです。

まとめ 迎える側の悩みも、口に出していい

お盆になると、帰省する側の苦労ばかりが話題になりがちですが、子や孫を迎える側にも、それなりの出費と気苦労があります。交通費の一部負担、お盆玉、香典やお供え物。合計すると決して小さくない金額が、毎年当たり前のように出ていっています。それでも、こうした出費の多くは「感謝と愛情の表現」でもあります。金額を減らすことだけが正解ではなく、無理のない範囲に収めながら、気持ちよく続けていくことが、長い目で見て一番大切なのだと思います。

大切なのは、その負担を一人で抱え込まず、「無理のない範囲で」と自分に許可を出すことです。相場を知っておけば、包みすぎることも、失礼にあたることもなく、安心して親戚付き合いができます。今年のお盆は、見栄より気持ちを大切に、無理のない範囲で過ごしていただければと思います。久しぶりに会う家族との時間を、心から楽しんでください。

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