夏のボーナスがない私が、それでもNISA積立を続けられる理由!

夏のボーナスがなくても続けるNISA積立 嘱託社員の資産形成 資産運用・NISA

6月の終わりから7月にかけて、テレビやネットでよく見かけるようになるのが「夏のボーナス、何に使う?」という話題です。

旅行、家電の買い替え、そして最近はNISAへの上乗せ投資。景気のいい話を聞くたびに、正直、少し複雑な気持ちになります。私自身、冬のボーナスはあるのですが、夏はありません。嘱託社員という働き方をしていると、こういうことがよくあります。街を歩けば夏のボーナス商戦のポスターが目に入り、テレビをつければボーナスの使い道特集が流れる。そのたびに、自分には縁のない話だと感じてきました。

世の中の「夏のボーナス活用術」という記事は、たいてい「ボーナスがある人」を前提に書かれています。でも、実際には私のように、夏はない、あるいは正社員時代よりずっと少なくなった、という方も少なくないはずです。今日は、そんな「ボーナスがない側」の視点から、それでも資産形成を続けていく方法について、お話ししたいと思います。

2026年夏のボーナス、平均は43万円超。でも…

まず、世の中の相場を確認しておきましょう。民間企業の2026年夏のボーナスの平均支給額は、43万6,140円と予測されています。

正社員1人あたりで見ると47.7万円、前年から1.8万円の増加です。5年連続の増加傾向で、大企業に限れば、平均が初めて100万円を超えたという調査結果もあります。企業の好調な業績と、人材確保のための待遇改善が、この増加の背景にあるとされています。

景気の良いニュースを聞くと、素直に喜べる方も多いでしょう。ただ、こうした平均額を見て、「うちには関係ない話やな」と感じる方も、実は少なくありません。この数字は、あくまでボーナスが支給される前提の統計です。すべての働く人に当てはまるわけではないのです。厚生労働省の調査でも、全ての企業がボーナスを支給しているわけではなく、11%ほどの企業は「賞与なし」と回答しているという結果も出ています。

契約社員・嘱託にボーナスが少ない・ないのは、珍しいことではありません

ここで、正直にお伝えしたい事実があります。厚生労働省の統計によれば、正社員のボーナス平均が100万円台であるのに対し、契約社員を含む「正社員・正職員以外」の平均は21万円台にとどまります。その差、実に80万円近くにのぼります。

生涯を通じて見れば、この差は決して小さなものではありません。

さらに、東京都産業労働局の調査では、契約社員の約4割が「賞与を全く支給しない」と回答しています。嘱託社員についても、法律上ボーナスの支給義務はなく、定年後の再雇用で同じような業務を続けていても、賞与が出ない、あるいは大きく下がるケースが多いとされています。ボーナスの支給は、法律で定められた権利ではなく、あくまで各企業の就業規則に委ねられているのが実情です。

つまり、「夏のボーナスがない、または少ない」というのは、決して特別なことでも、恥ずかしいことでもありません。契約社員や嘱託という働き方に、構造的に組み込まれた現実なのです。

まずはこの事実を、肩の力を抜いて受け止めていただきたいと思います。私自身、この数字を調べてみて、「自分だけが特別に恵まれていないわけではないんや」と、少し気持ちが軽くなったのを覚えています。

ボーナスに頼らないNISA積立という考え方

ここからが本題です。ボーナスがなくても、資産形成をあきらめる必要はまったくありません。NISAのつみたて投資枠は、月100円からでも設定できます。大切なのは、金額の大きさではなく、続けることそのものです。

少額でも、長期間コツコツと積み立て続けることで、複利の効果が働き、時間を味方につけることができます。

証券会社の多くには、「ボーナス月に積立額を上乗せする」という設定機能があります。これは裏を返せば、ボーナスという特別な収入がなくても、毎月の定額積立だけで十分に機能する仕組みだということです。上乗せができないことを引け目に感じる必要はありません。

淡々と、毎月同じ金額を積み立て続けることこそが、この制度の本来の強みです。相場が上がっても下がっても、決まった金額で買い続ける積立投資は、感情に左右されにくく、続けやすいという利点もあります。

私が冬のボーナスをNISA積立に回している理由

私自身の話をすると、夏のボーナスはありませんが、冬は多少なりともいただけています。この冬のボーナスは、毎年、NISAの積立に回すようにしています。

夏に上乗せできない分、冬に一度、まとまった金額で積立額や投資先を見直す機会にしているのです。年に一度、腰を据えて自分の資産形成を点検する。これが、ボーナスが年1回しかない私なりの向き合い方です。

ボーナスの回数や金額に一喜一憂するより、決まったタイミングで淡々と見直す習慣のほうが、長く続けるうえでは大切だと感じています。60代は「増やす」よりも「守りながら維持する」運用が基本とされていますが、その土台を作るのも、こうした地道な積み重ねだと実感しています。老後資金づくりの基本的な考え方については、以前の記事「55歳から始める老後資金」でも詳しくお伝えしていますので、あわせてお読みいただくと、今回の話ともつながりやすいかと思います。

ボーナスがある人も、ない人も。今できる見直し

この夏、ボーナスがある方には、増額のタイミングとして活用することをおすすめします。普段の積立額に、無理のない範囲で上乗せしてみる。それだけで、将来受け取れる非課税の運用益に差が出てきます。

ただし、無理をして生活費を削ってまで上乗せする必要はありません。あくまで余裕資金の範囲で、というのが大原則です。

一方、私のようにボーナスがない、あるいは少ない方には、別の見直し方をおすすめします。ボーナスという臨時収入をあてにするのではなく、毎月の積立額そのものを、年に一度でいいので見直す習慣を持つことです。収入や生活費の変化に合わせて、無理のない金額に調整する。この地道な積み重ねが、ボーナスの有無にかかわらず、着実な資産形成につながります。

見直しのタイミングは、必ずしも夏や冬である必要はありません。誕生月や、年金の受給が始まる節目など、ご自身にとって覚えやすいタイミングを決めておくと、習慣として続けやすくなります。

まとめ ボーナスの有無は、続けられるかどうかとは関係ありません

夏のボーナスがある人もいれば、ない人もいる。契約社員や嘱託という働き方をしていれば、それはむしろ自然なことです。大切なのは、ボーナスという特別な収入があるかどうかではなく、自分のペースで、無理なく積立を続けていくことです。世の中の「夏のボーナス活用術」に焦る必要は、まったくありません。

月100円からでも始められ、続けることそのものに意味がある。それが、NISAという制度の懐の深さです。もし、自分に合った積立額や見直しのタイミングを、もう少し具体的に確認したいという方は、ファイナンシャルプランナーに相談してみるのも一つの方法です。ご自身の収入や生活費に合わせて、無理のないプランを一緒に整理してもらえます。

ボーナスがあってもなくても、続けている人が、いずれ資産を築いていきます。この夏も、焦らず、自分のペースで、コツコツと積み重ねていきましょう。夏のボーナスがなくても、あなたの資産形成はもう始まっています。

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