60代に保険は本当に必要か?月6万円払っていた私がFP相談で たどり着いた答え

60代の保険の必要性を考えるイメージ画像 老後のお金

「60代になっても、保険にはたくさん入っておいた方が安心や」。そう思っていませんか。私もかつてはそうでした。月6万円もの保険料を払い続けていた時期があります。

でも、それは大きな勘違いでした。保険を見直した結果、今は月13,000円。それでも何の不安もありません。むしろ浮いたお金を投資に回せて、老後の備えが進んでいます。

60代に保険は本当に必要なのか。どの保険が要って、どの保険が要らないのか。FP相談でたどり着いた答えを、ズバリお伝えします。


かつて月6万円の保険料を払っていた私

工場を経営していた頃、私は「経営者やから保険はしっかり入っとかな」と言われるまま、複数の保険に加入していました。その額、月6万円ほど。生命保険、医療保険、がん保険。あれもこれもと積み重なっていました。

「保険は多いほど安心」。そう信じて疑いませんでした。でも今振り返れば、保障の中身もよく分からないまま、ただ言われるがままに払い続けていただけでした。月6万円といえば、年間72万円。これだけのお金を、なんとなくの安心のために使っていたわけです。

その後、生活を立て直してから保険に入り直し、月38,000円まで減らしました。それでも家計には重かった。そして無料の保険相談で見直した結果、最終的に月13,000円まで下げることができました。月6万円の頃から比べると、大幅な削減です。


FP相談で「不要」と言われた保険

掛け捨ての死亡保険は不要だった

見直しで一番「目からウロコ」やったのが、掛け捨ての死亡保険です。FP相談で、これはもう不要やとはっきり言われました。

死亡保険は、自分が亡くなったときに残された家族の生活を守るためのものです。子どもが小さくて、これから教育費が大量にかかる時期なら、確かに大きな保障が必要です。でも子どもがある程度大きくなり、配偶者も自分で生活を立てられる状況なら、高額な死亡保障は要らなくなります。

うちは子どもの一人が専門学校に通っていますが、あと数年で巣立ちます。その状況を考えると、今の時点で大きな死亡保障は必要ない。そう判断して解約し、その分を積み立て投資に回しています。

過剰ながん保険も見直した

もう一つ見直したのが、必要以上のがん保険です。「がんは怖い、手厚く備えなあかん」と思いがちですが、ここにも落とし穴があります。

がんの治療でも、日本には公的な健康保険があります。後で詳しく説明しますが、医療費の自己負担には上限があるんです。だから、がん治療でびっくりするほどの治療費がかかることは、実はそう多くありません。過剰ながん保険にお金をかけるより、その分を投資に回した方が、長い目で見てリターンが大きくなるかもしれない。私はそう考えました。


知っておくべき「高額療養費制度」

過剰な医療保険が不要やと言える根拠が、この高額療養費制度です。これを知らずに保険を考えると、必要以上に保険に入ってしまいます。

医療費の自己負担には上限がある

高額療養費制度とは、1か月の医療費の自己負担が一定の上限を超えた場合、その超えた分が払い戻される制度です。つまり、どれだけ高額な治療を受けても、自己負担には上限があるんです。

たとえば70歳未満で年収約370〜770万円の人なら、1か月の自己負担上限は「8万100円+(医療費−26万7,000円)×1%」で計算されます。仮に医療費が100万円かかっても、実際の自己負担は9万円前後で済む計算です。高額な治療ほど、この制度のありがたみが効いてきます。

長期治療にも配慮がある

さらに、直近12か月で3回以上自己負担の上限に達した場合、4回目以降は上限額が下がる「多数回該当」という仕組みもあります。がんのように長期で治療が続く病気でも、負担が際限なく膨らまないよう配慮されています。

加えて、2026年8月からは制度が改正され、月額の上限が見直されるとともに、新たに年間の上限額も導入されます。月単位では上限に届かない長期療養の人も、年間で一定額に達すればそれ以上の負担がなくなる仕組みです。制度は変わっていきますが、「自己負担に上限がある」という基本は変わりません。

こうした公的制度があるからこそ、民間の医療保険は「最低限」で十分やと私は考えています。なお、制度の細かい条件は人によって異なるので、正確なところは加入している健康保険の窓口や専門家に確認してください。


60代に本当に必要な保険・不要な保険

私の経験とFP相談を踏まえて、60代の保険の要否を整理します。

必要な保険①|最低限の医療保険

高額療養費制度があるとはいえ、入院中の差額ベッド代や食事代、雑費など、保険でカバーされない出費はあります。これに備える最低限の医療保険は、あってもええと思います。あくまで「最低限」で十分です。手厚すぎる医療保険は要りません。

必要な保険②|火災保険

火災保険は必要です。家は人生で一番大きな財産です。火事や自然災害で家を失ったとき、その損害は自分の貯蓄では到底まかなえません。持ち家でも賃貸でも、火災保険は備えておくべきです。

不要な保険①|過剰な死亡保険

子どもが独立に近づいた60代に、高額な死亡保障は基本的に不要です。残された家族が生活に困らない程度の備えがあれば十分。掛け捨ての高額な死亡保険は、見直しの最有力候補です。

不要な保険②|過剰ながん保険

高額療養費制度があるため、手厚すぎるがん保険は不要です。最低限の医療保険でカバーできる範囲も多い。過剰な保険料を払うくらいなら、その分を投資に回す方が合理的な場合があります。


意外な落とし穴|保険の二重払いに注意

もう一つ、ぜひ確認してほしいことがあります。それは保険の二重払いです。

たとえば自動車の任意保険には、自転車事故の補償や原付バイクの補償が含まれている場合があります。それを知らずに、別途自転車保険に入っていたら、同じような補償に二重でお金を払っていることになります。

こうした「気づかない二重払い」は、意外と多いものです。今入っている保険の補償内容を一度しっかり確認して、ダブっている部分がないかチェックしてみてください。これだけで、無駄な保険料を減らせることがあります。


浮いた保険料は投資に回す

保険を見直して浮いたお金は、ただ使ってしまうのではなく、投資に回すことをおすすめします。

私は月6万円から13,000円まで保険料を減らし、その差額を積み立て投資に回しています。掛け捨ての死亡保険も、過剰ながん保険も解約して、すべて投資へ。保険として消えていくはずやったお金が、今は資産として育っています。

保険は「万が一」への備えですが、過剰な保険は確実に家計を圧迫します。一方、投資に回したお金は、長期で見れば確実に増える可能性があります。この発想の転換が、60代の家計を大きく変えます。


まとめ|保険は「最低限」で十分

60代に保険は本当に必要か。私の答えは「最低限は必要、でも過剰な保険は不要」です。

必要なのは、最低限の医療保険と火災保険。不要なのは、過剰な死亡保険とがん保険です。高額療養費制度という強力な公的制度があるからこそ、民間の保険は最低限で十分なんです。

かつて月6万円も保険に払っていた私が、今は13,000円で何の不安もなく暮らしています。浮いたお金は投資に回り、老後の備えが進んでいます。

自分の保険が過剰になっていないか、二重払いがないか。一度プロの目で見てもらうだけで、家計は大きく変わります。保険を見直すことは、老後資金を作る一番手っ取り早い方法の一つやと、私は実感しています。


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