55歳の私は、その日の生活費にも困っていた
「老後資金?そんなもん、考える余裕あらへんわ」
55歳のとき、私の本音はこれでした。
工場を閉じ、自己破産を経験し、
その日の生活費にさえ事欠く毎日。
老後のことなんて、まったく
考えられる状態ではありませんでした。
体の衰えは感じていましたが、
頭のほうはまだまだ若いつもりでした。
定年後の生活なんて、リアルに
想像したこともなかったのです。
そんな私が、62歳の今、繰り上げ受給した
年金を全額投資に回せるところまで来ました。
正直に言います。55歳からでも、
できることはたくさんあります。
むしろ、何もせずに60歳を迎えるのと、
55歳から動き出すのとでは、
老後の景色が大きく変わります。
この記事では、貯金ゼロ・知識ゼロだった私が、
「55歳のあのときに知っておきたかったこと」を
話します。
なぜ「55歳」が分かれ道なのか
55歳は、お金の面で大きな分かれ道です。
理由が3つあります。
①収入のピークから下り坂に入る年齢
男性の平均年収は、50代後半がピークです。
そして60代になると、再雇用などの関係で
平均年収は大きく下がります。
30代後半くらいの水準まで下がるというデータも
あります。
つまり、55歳前後は「人生で最後に
収入が高い時期」です。ここでお金を
残せるかどうかが、老後を左右します。
②役職定年で給料が下がることもある
会社によっては、50代後半から
役職定年で年収が大きく下がります。
「給料が下がってから老後の準備を始めても、
うまくいかない」というのが現実です。
だからこそ、給料がまだ高いうちに
動き出すことが大事なのです。
③まだ「10年以上の運用期間」が残っている
「55歳からじゃ遅い」と思う人が多いですが、
そんなことはありません。
老後生活が本格化する65歳、70歳までを
見据えれば、55歳からでも10年以上の
「長期運用」が可能です。
積立と分散を組み合わせれば、
リスクを抑えた運用を目指せます。
10年あれば、複利の力は十分に働きます。
55歳は、遅すぎる年齢ではないのです。
60歳直前、私が初めて電卓を叩いた夜
危機感を持ったのは、60歳が近づいてからでした。
定年が現実として迫ってきたとき、
初めて「老後にいくら必要か」を
真剣に計算してみたのです。
電気代、食費、通信費、医療費……。
最低限の生活を維持するために
必要な金額を、一つひとつ書き出しました。
そして年金見込み額と照らし合わせたとき、
はっきりした数字が出ました。
「年金だけでは、毎月10万円足りない」
頭では「老後が不安」と思っていても、
具体的な数字を出したのはそのときが初めてでした。
漠然とした不安が、突然「毎月10万円」という
リアルな課題に変わった瞬間でした。
あのとき感じた焦りを、
今の自分が55歳に戻って伝えられるなら、
こう言いたいです。
「もっと早く、電卓を叩け」と。
55歳で計算していれば、
対策できる時間が5年多くありました。
5年あれば、積立の複利効果も
まったく違う結果になっていたはずです。
55歳・貯金ゼロからでもできる5つのこと
私自身、55歳のときは貯金どころか、
生活費にも困っていました。
だからこそ言えます。
ゼロからでも、できることはあります。
①まず「お金の知識」を身につける
62歳の私が、55歳の自分に
一番伝えたいのはこれです。
「とにかく早く、お金の知識を持て」
私が失敗を重ねたのは、知識がないまま
お金を動かしていたからです。
情報商材に手を出し、レバレッジETFで
80万円を溶かしました。
すべて「知らなかった」から起きたことです。
お金の知識は、それ自体が資産です。
本を読む、信頼できる情報源で学ぶ。
これにはお金がかかりません。
まずここから始めるべきでした。
②ネット証券の口座を開く
私が55歳の頃、ネット証券はまだ
今ほどメジャーではありませんでした。
「もっと早く知っていれば」と、
今でも悔やんでいます。
今は違います。ネット証券なら、
手数料も安く、少額から始められます。
口座開設は無料です。
まず口座を持つこと。
それが第一歩になります。
③NISAを使って積立を始める
資産運用で利益が出ると、通常は
約20%の税金がかかります。
でも、NISAを使えばこれが非課税になります。
使わない手はありません。
2024年から新しくなったNISAは、
以前より格段に使いやすくなりました。
少額からでいいので、
インデックスファンドを
コツコツ積み立てる。
これが王道であり、最も堅実な方法です。
私は今、S&P500とオールカントリーに
積み立てています。派手さはありませんが、
これが正解だと実感しています。
④固定費を見直す
収入を増やすのが難しいなら、
出ていくお金を減らすことです。
特に効くのが固定費です。
私はFP相談で保険を見直し、
保険料を月3万8000円から1万3000円に
下げました。月2万5000円、年間30万円の差です。
保険、通信費、サブスク。
一度見直せば、その効果はずっと続きます。
浮いたお金を、そのまま積立に回せます。
⑤70歳まで働ける体と環境を作る
これからの時代、65歳で
きっぱり引退できる人は少ないと思います。
私は「最低でも70歳までは働く」つもりで
体を維持しています。
働ける期間が長いほど、
老後資金の取り崩しを遅らせられます。
健康そのものが、立派な老後対策です。
「平均貯蓄額」に惑わされてはいけない
老後資金の話になると、
「50代の平均貯蓄額は1000万円以上」
といった数字をよく見ます。
これを見て焦る必要はありません。
なぜなら、こうした「平均値」は、
一部のお金持ちが数字を
大きく引き上げているからです。
本当の実感に近いのは「中央値」で、
こちらはもっと低くなります。
大事なのは、他人と比べることではありません。
「自分が、いつ、いくら必要か」を
把握することです。
55歳のうちに、自分の老後の収支を
ざっくりでも計算してみる。
これだけで、漠然とした不安が
「対処できる課題」に変わります。
55歳の私に、今の私が言いたいこと
正直、55歳の私は最悪の状態でした。
お金もなく、知識もなく、
将来を考える余裕もありませんでした。
でも、あのとき少しでも動き出していれば、
今はもっと楽だったはずです。
「もう遅い」と思って何もしないのが、
一番もったいない。
55歳でも、60歳でも、
気づいたときが始めどきです。
私は62歳から本格的に動き出して、
それでも「やってよかった」と思っています。
55歳なら、私より7年も早い。
十分に間に合います。
その日の生活費に困っていた私でも、
ここまで来られました。
だから、今これを読んでいるあなたにも、
きっとできます。
55歳でやっておくべき「老後収支の計算」3ステップ
私が60歳直前にやった計算を、
55歳のうちにやっておいてほしいのです。
難しくありません。電卓とメモ帳があればできます。
ステップ1|毎月の「最低生活費」を出す
今の生活費をベースに、
老後に必要な最低限の金額を計算します。
住居費・食費・光熱費・通信費・医療費を
書き出してみてください。
贅沢は要りません。
「これだけあれば生きていける」という
最低ラインを把握することが目的です。
ステップ2|年金見込み額を確認する
毎年誕生月に届く「ねんきん定期便」か、
「ねんきんネット」で確認できます。
65歳からいくら受け取れるか、
まずここを把握してください。
多くの人が「思ったより少ない」と
感じるはずです。
ステップ3|ギャップを「毎月いくら」に換算する
最低生活費から年金額を引いた差額が、
毎月自分で用意しなければならない金額です。
私の場合、これが「毎月10万円」でした。
この数字が出て初めて、
何をすべきかが具体的に見えてきました。
漠然とした「老後不安」を、
「毎月○万円の課題」に変換する。
これが55歳でやるべき、最初の一歩です。
まとめ|55歳から始める老後資金の作り方
①まず「お金の知識」を身につける(無料でできる)
②ネット証券の口座を開く
③NISAを使って少額から積立を始める
④固定費(特に保険)を見直す
⑤70歳まで働ける体と環境を作る
55歳は、遅すぎる年齢ではありません。
むしろ、収入がまだ高く、
運用期間も10年以上残された、
動き出すのに十分な年齢です。
大切なのは、完璧を目指すことではなく、
まず一歩を踏み出すこと。
口座を開く、本を1冊読む。
今日からできることがあります。
もし「何から手をつければいいか分からない」
と感じたら、お金の専門家であるFPに
相談してみるのも有効です。
自分の状況に合った、具体的な
道筋を示してもらえます。
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